ホワイトニング
- 歯の裏側からアプローチ
歯の裏側(または舌側)に小さな穴を開け、神経が入っていた空間(髄腔)にアクセスします。 - 薬剤の注入と仮の封鎖
この空間に、神経のない歯専用のホワイトニング薬剤を入れます。
薬剤が外部に漏れないよう穴を仮の詰め物でしっかりと封鎖し、この状態で日常生活を送っていただきます(「ウォーキング」の由来)。 - 内側からの漂白
薬剤が歯の内部でゆっくりと作用し、変色の原因となっている色素を内側から分解・漂白していきます。 - 色の確認と再処置
1週間から10日程度ごとに来院いただき、色の改善度合いを確認します。目標の色に達するまで、この薬剤交換を数回繰り返します。 - 最終的な修復
目標の白さに到達したら、薬剤を完全に除去し、歯の裏側に開けた穴を歯と同じ色のレジン(歯科用樹脂)でしっかりと封鎖して治療完了となります。 - Q痛みや知覚過敏はありますか?
- A薬剤が浸透する際に、一時的に「ピリピリ」「しみる」といった知覚過敏の症状が出ることがあります。
これは多くの場合、一時的なもので、数時間〜数日で治まります。
当院では、事前に知覚過敏抑制剤を塗布するなど、痛みに最大限配慮した処置を心がけております。
症状が続く場合は、すぐに歯科医師にご相談ください。 - Q誰でもホワイトニングはできますか?
- Aほとんどの方が施術可能ですが、以下のような場合は施術をおすすめできない、または制限があります。
妊娠中、授乳中の女性
重度の知覚過敏や歯周病、未治療の虫歯がある方
無カタラーゼ症の方
18歳未満の方(成長途中の歯には推奨されないため)
必ず事前のカウンセリングで、患者さまの健康状態を確認させていただきます。 - Q詰め物や被せ物も白くなりますか?
- Aホワイトニングで白くなるのは、天然の歯の構造のみです。
以前に治療した金属やレジン(プラスチック)、セラミックの詰め物・被せ物は白くなりません。
ホワイトニングで歯を白くした後、色が合わなくなった修復物については、再度、白くなった歯の色に合わせてやり直す必要があります。
この点についても、事前に詳しくご説明し、トータルで美しい口元を実現するプランをご提案いたします。 - Qホワイトニングとクリーニングの違いは何ですか?
- Aクリーニング
歯の表面に付着した着色汚れ(ステイン)や歯石、プラークを機械的に除去することで、本来の歯の色を取り戻します。
歯そのものの色(象牙質の色)を変えることはできません。
ホワイトニング
薬剤を使い、歯の内部にある色素を分解して歯そのものの色を化学的に明るく白くします。
くすんだ歯や黄ばんだ歯が気になって、会話中に口元を隠したり、心からの笑顔をためらったりした経験はありませんか?
私たちは、歯の健康を守ることと同じくらい、「自信を持って笑えること」が、皆さまの豊かな人生にとって大切だと考えています。
ホワイトニングは、歯を削ったり傷つけたりすることなく、化学的な力で歯を白く明るく導くことができる安全な治療法です。
「歯の色」は、人の第一印象に大きな影響を与えます。
当院では、患者さま一人ひとりの「理想の白さ」と「ライフスタイル」に合わせられるよう、幅広いホワイトニングメニューをご用意しています。
当院のホワイトニングメニュー
当院では、患者さまのニーズ(白さのスピード、持続性、費用)に合わせて、最適な方法をご提案できるよう、以下の4種類のホワイトニングに対応しています。
オフィスホワイトニング:短時間で理想の白さへ
オフィスホワイトニングは、歯科医院内で専門の歯科医師または歯科衛生士が行うプロのホワイトニングです。
この方法の最大の特徴は、即効性です。高濃度のホワイトニング薬剤を歯に塗布し、専用の光を当てることで、短時間(1回45分〜90分程度)で歯を白く明るくすることができます。
そのため、結婚式や大切なイベントなど、短期間で目に見える効果を出したい方や、忙しくて何度も通院できない方に最適な方法です。
施術は、歯科医療従事者が徹底した安全管理のもと、歯ぐきを保護しながら行います。
短期間での変化を強くご希望される方に適したホワイトニングです。
おすすめの方
結婚式、イベントなど短期間で効果を出したい方
忙しくて何度も通院できない方
即効性を重視する方
ホームホワイトニング:自然な白さを長く維持
ホームホワイトニングは、歯科医院でカスタムメイドした装置を用いて、ご自宅でご自身のペースで行っていただくホワイトニングです。
まず、患者さまの歯型を採り、歯にぴったりフィットする専用のマウスピースを作成します。
このマウスピースに、低濃度のホワイトニング薬剤を注入し、毎日一定時間(通常1〜2時間)装着していただくことで、少しずつ歯を白くしていきます。
オフィスホワイトニングに比べ効果はゆっくり(通常2週間〜1ヵ月)ですが、低濃度の薬剤が時間をかけてじっくりと歯に浸透していくため、白さが深く定着し、後戻りしにくいという大きなメリットがあります。
自然な白さを長期的に維持したい方や、歯がしみるのが不安な方に適しています。カスタムメイドのマウスピースを使用するため、薬剤が歯全体にムラなく作用し、歯ぐきへの漏れも防ぎながら安全に行えるのが特徴です。
おすすめの方
自然な白さを長期的に維持したい方
自分のペースで安全に行いたい方
歯がしみるのが不安な方
デュアルホワイトニング:即効性と持続性の両立
デュアルホワイトニングは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせた最も効果的な方法です。
まず、歯科医院でのオフィスホワイトニングによって、一気に歯のベースとなる白さを引き出します(即効性)。
その後、ご自宅でホームホワイトニングを並行して行う、または継続して行っていただくことで、達成した白さを歯の深部までしっかり定着させ、維持することができます(持続性)。
この組み合わせにより、短期間で劇的な白さを実現しつつ、その白さを可能な限り長く維持することが可能になります。
高い効果と持続性の両方を求める方、すなわち高いレベルの審美性を追求される方に最適なホワイトニングメニューです。
おすすめの方
短期間での効果と長期的な持続性の両方を求める方
大切なイベントを控えているが、後戻りも防ぎたい方
ブリーチング(ウォーキングブリーチ):神経のない歯の変色に対応
虫歯が進行したり、過去の外傷(ぶつけたなど)によって歯の神経を失ってしまった歯は、時間の経過とともに内部から血液や色素が沈着し、茶色や黒っぽい色に変色してしまうことがあります。
このような変色は、通常のオフィスホワイトニングやホームホワイトニングでは、外側から薬剤を作用させても効果が出ません。
この「神経のない歯の変色」を改善するために行うのが、ブリーチング(ウォーキングブリーチ)という特別な治療法です。
歯の表面を削ってセラミックを被せるクラウン(被せ物)治療と異なり、歯を大きく削る必要がないため、ご自身の歯を最大限に残すことができます。
ウォーキングブリーチの流れ
なぜ当院のホワイトニングは安心なのか?—事前の精密診断
ホワイトニングは安全な治療ですが、すべての方がすぐに施術できるわけではありません。
当院では、患者さまの安全と効果を最大化するため、事前の精密診断を非常に重要視しています。
術前の口腔内チェック
ホワイトニングの薬剤は、虫歯や歯周病、知覚過敏がある状態で使用すると、痛みや症状の悪化を招く可能性があります。
虫歯・歯周病の治療
ホワイトニングを始める前に、必ず虫歯や歯周病の治療を優先して行います。
知覚過敏への対応
歯がしみる症状がある場合は、専用の薬剤で症状を緩和する処置を行ってからホワイトニングを開始します。
精密なシェードテイキング(色調診断)
「どのくらい白くしたいか」は、患者さまの理想と、現在の歯の色(シェード)によって異なります。
客観的な評価
術前に専用の色見本(シェードガイド)やカメラを用いて、現在の歯の色を客観的に評価し、患者さまの希望の色が達成可能かどうかを詳しくご説明します。
自然な仕上がり
白くなりすぎず、患者さまの肌の色や口元と調和した自然で美しい仕上がりを目指して、目標とする白さを一緒に設定します。
患者さまのライフスタイルを考慮した提案
即効性重視か、持続性重視か
結婚式や面接などイベントを控えている方にはオフィスホワイトニングやデュアルホワイトニングを、長期的な維持を重視する方にはホームホワイトニングを提案します。
費用の相談
自費診療となるため、費用負担や治療期間を考慮し、患者さまにとって無理のない最適なプランを一緒に選びます。
ホワイトニング後の注意点と白さの維持(予防の重要性)
ホワイトニングで達成した白さを長く維持するためには、治療後の適切なケアが不可欠です。
当院では、治療後の「白さの維持」までをサポートすることを重視し、患者さまの笑顔を長く輝かせ続けるためのメンテナンスプログラムをご提案いたします。
後戻り(リバウンド)と色の濃い食事の制限
ホワイトニング直後の歯は、水分が失われて一時的に白く見えますが、時間が経つと色が安定します(後戻り)。
24時間〜48時間の注意
特にオフィスホワイトニング直後の24時間〜48時間は、歯が色素を吸収しやすい状態です。
この期間は、コーヒー、紅茶、赤ワイン、カレー、醤油、タバコなど、色の濃い飲食物や嗜好品の摂取を控えていただく必要があります。
白さを維持するための定期的なメンテナンス
ホワイトニングの効果は永遠ではありません。
時間の経過や生活習慣(喫煙、着色の濃い飲食物の摂取)によって、徐々に色が後戻りしていきます。
タッチアップ(追加ホワイトニング)
ホームホワイトニングの薬剤を追加購入し、数ヵ月に一度ご自宅で数日行う「タッチアップ」は、白さを持続させるために非常に効果的です。
プロによるクリーニング
定期的に当院でのプロフェッショナルクリーニング(PMTC)を受けることで、着色汚れ(ステイン)や、歯周病の原因となるバイオフィルムを除去し、歯の表面を滑らかに保つことができます。
ホワイトニングに関するよくあるご質問

